男性不妊に使う漢方薬

2016-02-17

男性不妊にも漢方薬が有効です。

 

不妊治療クリニックや漢方外来で男性不妊によく処方される漢方薬をご紹介します。

 

男性不妊の漢方薬での治療法

漢方薬でも、男性不妊に対しては西洋医学と同じように、精子の数を増やしたり、運動率を上げたり、奇形率を下げたりする治療が行われます。

 

男性不妊の場合は原因がわかりやすいことが多く、とにかく精子を元気にすればよいので女性に比べシンプルですが、漢方での治療の場合は胃腸の弱い人の場合は胃腸を丈夫にしたり、肥満傾向の人なら体重を落としたりという具合にまず体全体を健康に近づけることを目標にします。女性の場合と同様に、妊娠したいならまず体づくりをするというのが漢方の基本的な考え方です。

 

最近ではストレスによる男性不妊も増えているようで、ストレスにより精子の数が減る、運動率が落ちる、といった場合にも漢方薬で気の流れを調整し、精神を安定させることで精子のクオリティが上がることがあるそうです。

 

男性機能の衰えに使う八味地黄丸

男性不妊の治療でよく使われるのが八味地黄丸です。

 

地黄という植物の根茎を中心に文字通り8種類の生薬からなる漢方薬です。八味地黄丸が向いているタイプの人は、

 

|疲れやすく手足がだるい

 

|夏は手足がほてり、冬は手足が冷える

 

|頻尿ぎみで夜中にトイレによく起きる

 

|下腹部に力がないが腹直筋の下部は緊張気味

 

|めまいや耳鳴りがある

 

といった特徴のある人です。

 

漢方医学の考えでは、生まれ持った生命エネルギーを腎精といい、加齢や不規則な生活、ストレスなどでこの腎精が消耗してしまった状態を腎虚といいますが、八味地黄丸は腎虚にとてもよく効く薬です。

 

腎虚に陥ってしまった男性の気を補い、衰えた生殖機能を回復させ、その結果精子の数や運動率に改善がみられます。

 

ただし、八味地黄丸の中心となる地黄は胃に負担をかけやすい生薬のため、胃腸の弱い人は先に胃腸を強化してから飲まなくてはいけません。

 

ストレスの多いタイプの男性には桂枝加竜骨牡蛎湯を

神経質でストレスを受けやすいタイプの男性には桂枝加竜骨牡蛎湯が向いています。

 

|不眠、不安、抑うつ傾向にある

 

|のぼせやすい

 

|頭にフケがでやすい

 

|胃腸が弱い

 

|へそに動悸がある

 

|夢精しやすい

 

いった特徴のある方は、鎮静作用があり、心を落ち着かせる桂枝加竜骨牡蛎湯でストレスを軽くすることで男性機能の回復が期待できます。

 

また、ストレスの種類によって少しずつ違う漢方薬を使い、ストレスが強く神経性胃炎や胃潰瘍を起こすタイプの人には柴胡桂枝湯、ストレスによって動悸や不整脈を起こすタイプの人には柴胡加竜骨牡蛎湯という漢方薬を使います。

 

以上代表的な男性不妊に使う漢方薬をご紹介しましたが、他にも体質や状態によって様々な種類の漢方薬を使い分けます。

 

パートナーの元気がないことを気にかけている方はぜひ一度漢方外来や漢方専門薬局に足を運んで相談されてみてはいかがでしょうか。